【バンド】

 

 

 

ラブファントムと言えば、B'zの曲。

95年の。

欲しい気持ちが成長し過ぎて愛することを忘れて潤オ 万能の君の幻を僕の中に作ってた のあたりが、歌い方のせいか印象が深くて、 歌詞とか全然わかんないで聞いてたんだが。

 

序列の発想、奪う思想。

とんでもなく飢えている。

奪われた者が奪う思想を広めていく、吸血鬼やゾンビみたいに。

万能、全部分かってくれる存在、許してくれる存在、 血を無限に吸わせてくれる存在、そんなふうに理想化。

でも、そんな万能なはずはなく、いつかは、 なんで分かってくれないのってなったとき、 血を吸わせてくれなくなったとき、 崩れる。

万能の幻を奪われた者、うらめしや潤オだ。

 

幻を追い求め、夢破れた者には世界が不快なもので、 敵意すら向けたくなる。

攻撃の刃は自分に向くことも。

もう世界にゆめゆめ期待せぬよう警戒しながら、 過去の幻影を追い続ける。

攻撃しないよう我慢する。

新しい宿主を探し、また繰り返す。

バンパイアだか、オペラ座の怪人だか、 仮面の下の醜い素顔、血に飢えた本性を 仮面をかぶって隠して、騙す技術に磨きがかかる。

まとめると、うらめしやの技コマンドだ。

うらめしやの攻撃、うらめしやの自殺、 うらめしやの我慢、うらめしやの過剰適応。

 

理想化された幻を要求され、応えようとしているうちに、 自分がなくなる。

自分じゃなくなる。

万能の幻の仮面がへばりつく。

高過ぎる理想は苦しい。

酸っぱいブドウにできない、 不器用で真面目なほど打ちのめされて、無力感。

 

理想化された幻は恋愛だけじゃない。

理想的な学生、理想の家庭、理想の社員(部下・上司)などなど。

 

万能の幻の仮面を素顔だと信じこみ、 本当の自分がそんなこと望んでないのに、 本当の自分が出てこれなくて押し殺されている状態で、 応えようとするなら、それは悲劇と呼んでいいかと。

 

醜い素顔や血に飢えた本性をさらけ出して、 認められ、愛され、満たされ、癒されたなら、 美女と野獣のストーリーになるかもしれない。

 

さらけ出したらどうせみんな逃げるだろう、攻撃されるだろうって?

そのみんなとやらも、仮面の下の素顔は怪しいもんだし、 醜い、美しいなんて基準は絶対的なもんじゃないし、 血に飢えてたって、誰かが大量に独り占めすることなく、 必要なときに必要なだけ行き渡るようにうまく分かち合えばいい。

 

 

 

 

 

 

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