【男と女】
突起物を貫いてみたい衝動と
貫かれて尚、いきる己の素顔に辿りつきたくてもがく
ただの一度も到達できなかった頂きを拝むように
参拝者を見たことはない
みなが同じようにそうなのだと思っていた頃が
まだ私の純粋が欠けていなかった頃だと信じたい
年の暮れの出来事
あられもない素肌と四肢が私の目の前で無残に散っておどろおどろしい肉片が眼の行方を遮って笑う
笑う肉体の片は、女でも男でもないただの肉片
ちいさくとも、おおきくともないその原形すらも浮かばせない血肉が
今に私の喉元を過ぎ去ろうと焼かれている
ホットプレートのテフロンを気にし始めたうちに使用できて良かった
*年の暮れの出来事、ほんとうに面白かったのは、
ふだん繋がることの無い友人のほんの些細な甘味を知れたこと。
その人が不意に私の前で倒れて意識を失ったものだから、
意識を取り戻すまでその場に一緒に横たわっていると、
その光景を見かねた周囲の他人が、救急車を呼びつけて、
なぜか私だけをさらって行こうとした
私は、
「友人が、です!」
と言ったら、
そのとき、既に友人は立ち尽くしていて、
私の首元に舌を這わせて、
「君の困るところが見たかったんだ」
と呟き、
「さよならの愛撫をしてみたかったんだ、」
と、言い残して、私一人だけ救急車で病院まで運ばれました
…… はじこ。さんの語り /// リンク↓/// ……
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